プランター型

従来の壁面緑化は、施工から緑による壁の被覆の完成までに長い時間がかかっていました。プランターもしくはユニット型の壁面緑化は、デザイン性が高く、施工直後からの高い被覆を実現することが可能です。

プランター型には、壁面取り付け型と壁前設置型があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

壁面取付け型・・・補助材一体型となっている壁面にフレームなどを設置し、そこにプランターを設置し、植物を植栽する工法です。

多様な植物が利用可能で、高いデザイン性を施せるのが大きな特徴です。根域が制限されているため、保水性の高い人工軽 量土壌を用いた方がよく、コストもかかってしまいます。

また人工軽量土壌は軽量化にも貢献しますが、降雨による水の供給が乏しいために自動灌水装置の設置は必要条件となります。

壁の間に管理用通路が設けられる場合はメンテナンス性が向上しますが、基本的には壁の前面からの管理となり、「施肥」や「剪定」等はすべて高所作業車等を用いた作業となるため、手間が掛かるのは否めません。

壁前設置型・・・自然土壌が利用できない場合、壁の前にプランターを設置して樹木や草花を植栽し、 壁を覆う方法です。プランターの容積はなるべく大きい方がいいのですが、小さいプランターの場合は保水性の高い人工軽量土壌を用いるといいです。

十分な容積のプランターが用意できる場合は、下層に排水性の高い人工軽量土壌、上層に保水性の高い人工軽量土壌を用います。

一般の樹木管理と基本的には同じですが、根域が限定されるために「水管理」と「生育しすぎない抑制管理」が最も重要となります。

放任管理を目指す場合は自動灌水装置の設置が必要条件となり、容器が小さな場合には「根づまり:ルーピング」が起こった場合には植替が必要となってしまいます。